農作業ワンポイント

12月

 ホウレンソウの品種、肥培管理、資材の有効利用について紹介します。

  • べと病抵抗性品種の活用
    べと病は、湿度があり、比較的冷涼な秋と春に発病する病害です。菌の種類は「レース」と呼ばれ、べと病抵抗性品種はカタログにR1~7などの表示がされています。
  • 春夏播きは晩抽性品種を使用
    春播きは、長日になりトウ立ちしやすいため、晩抽性品種を使います。発芽適温は15~20℃。高温期には一晩浸種し、2~3日冷蔵庫でわずかに芽出しをしてから種播きすると、畑の発芽を揃える手助けになります。
  • 後半に急速に生育する品種
    初期生育を速やかに進め、後半の生育を支える根群つくりが大切です。少量の降雨で過湿になる排水の悪い畑では、立枯れ病が発生しやすくなります。堆肥、深耕、畝立て等によって改良し、根張りを良くしましょう。
  • 酸性の土壌を嫌う
    ホウレンソウは極端な酸性土壌を嫌い、直根性で根が深く伸びるため石灰の量を2倍に増やすか、ヨウリンでアルカリ分の一部を補充しながら、リン酸分を追加して根張りを良くしましょう。
  • 発芽まで土壌を乾燥させない
    適湿で耕うん、覆土後は、均一に鎮圧します。灌水は播種後に十分行いましょう。芽が出始めたことにもう一度軽く行えば、より発芽を揃えることができます。乾燥期には、発芽直前まで寒冷紗や不織布をべたがけし、水分確保に努めましょう。

11月

 ハクサイの収穫が始まります。結球が始まったものは、アブラムシが結球内に入り込まないよう、予防防除をしましょう。

  • 8月播きの「ミニハクサイ」や極早生(60~65日タイプ)が収穫期
     ミニハクサイは、管内で最も早く収穫できる品種です。今年は。大雨の中での苗作りとなりました。来年は、屋根下や浸水防止を心がけましょう。肥料切れし始めた苗には、液肥を施用しましょう。
  • 中早生、中生(75~85日タイプ)は12~1月が収穫期
     葉が立ち上がり始めたら、アブラムシの予防防除を始めましょう。でんぷんや還元でんぷん糖化物からできた薬剤(エコピタ液剤、粘着くん液剤など)が有効です。
  • 中晩生(90日タイプ)は1~2月が収穫期
     アブラムシの予防防除は中早生と同様に行いましょう。寒さが厳しくなる前に結球を外葉で覆い、ワラで結束して、低温からハクサイを守ります。
  • ハクサイ品種は耐病性が強いものを利用
     根こぶ病の発生圃場では、根こぶ病に強い品種を利用します(65~90日タイプまであり)。べと病に強い生理障害のゴマ症や、石灰欠乏症に強い品種も活用しましょう。カタログや種袋の表示をよく見てください。

10月

 気温は20℃を下回り、野菜は順調に生育しますが、ハスモンヨトウやダイコンサルハムシが発生しやすい時期です。品目ごとに管理を徹底し、適期防除を心がけましょう。

  • ハスモンヨトウの性質
    成虫は夜行性で、飛翔して産卵します。9月から10月に多く発生するため、大豆やサトイモの被害が大きくなります。葉裏に50~200個の卵塊がみられ、幼虫が大きくなるにつれて広がり、葉を食害してきます。小から中の大きさの幼虫は農薬が効きやすいため、散布しましょう。卵の場合はつまみ取ります。
  • ダイコンサルハムシの性質
    夏の終わりから秋にかけて被害が多くなります。成虫は歩行で移動する害虫で、手で触れたり、葉をゆさぶったりするとすぐに落下します。黒く丸みのある4mmくらいの成虫や突起のある紡錘形の幼虫が、アブラナ科の野菜に被害を与え、雑草地、石垣の隙間で冬を越します。慣行防除をしている圃場では、被害が少なくなります。
  • キャベツ類の追肥
    キャベツは、外葉が大きくなり始めます。定植後2週目に追肥1回目、結球初期頃に2回目の追肥を行いましょう。11月まではNK2号、12月からはS646を用いると良く効きます。
  • キャベツ類の防除
    定植時の殺虫粒剤の効果が落ちてくるため、コナガやアオムシ、アブラムシ、ナメクジの発生に留意し、結球始めに防除を徹底しましょう。また、一緒に菌核病の登録農薬を株元までかかるように十分散布します。
  • ホウレンソウは何回かに分けて種まき
    酸性土壌に弱いため石灰を200g/㎡播きます。10月上旬播きのものは11月中旬から下旬、10月中旬から下旬播きのものは1月から2月に収穫できmす。寒い時は、草丈20cm頃にビニールトンネルで生育を促し、草丈25~30cmで収穫しましょう。